今回は、結婚を機に転職を考え始めた女性Sさんの転職活動について紹介します。
目次
転職歴
<「結婚や出産のことも考えて」28歳女性Sさんの場合>
情報学部を卒業後、IT会社にシステムエンジニアとして入社。
5年間勤めた会社だが、結婚を機に徐々に転職を考えるようになった。
特に気になったのが、育児休業制度が整っていないこと。
勇気を出して転職活動を始め、従業員数1300人規模の中堅SIer会社に転職。
今回は女性エンジニア、Sさんの話です。
Sさんが大変そうだったこと
即戦力として求められた
転職先の会社は、教育体制が整っており、5年目からはひとりで業務を遂行できる一人前扱いするという体制でした。
そこで、転職してきたSさんは、5年目ということで即戦力として迎えられました。
Sさんは同じパッケージシステムの保守運用をしていたので、まったく何も手につかず、困ってしまうようなことはありませんでした。
しかし、真面目なSさんは即戦力として求められ、気疲れしているようでした。
プレッシャーはあるようですね。
できるまで帰れない
風通しがいい社風はとても気に入っていた様子のSさん。
同僚も話しやすく、男女ともに平等な扱いを受けていました。
しかし、Sさんはこの会社のある習わしに戸惑いを感じていました。
非常に真面目な性格の者が集まった会社で、とことん頑張り続けてしまうのです。
できなければ、残業してまで頑張る、という気質でした。
そのせいもあってか、とくに開発メンバーは心身の体調を崩して離脱することもありました。
長時間労働については、会社も真剣に取り組んでいるようでしたが、改善するのは難しいようです。
Sさん自身は保守運用メンバーだったので、そこまで長時間の残業が続くことはありませんでしたが、いつ異動があるかもわからないので明日は我が身という心境だったそうです。
東京への出張に疲弊する
Sさんはこれまで関西で生まれて育ってきました。
今回の転職先も、大阪支社です。
しかし、いざ入社してみると、3カ月ほどの東京勤務になってしまったのです。
そもそもプライベートとの両立を意識して転職したのにも関わらず、Sさんはとても残念そうでした。
せっかくの新婚生活を楽しめず、東京でのホテル暮らしが続きました。
わざわざ大阪までヘルプを求めてくるのですから、東京で待ちかねていた案件はそれはもう大変だったそうです。
結局、その案件は社内でも有名な赤字案件になっていました。
他には、毎週月曜日から木曜日まで東京出張というメンバーもいたそうで、ある程度仕事ができる若手社員がターゲットになっていたようです。
こればかりは、Sさんも「やっと、大阪に帰って来られてよかったわ。」とつぶやいていました。
はたして、どうやって数々の問題をクリアしていったのでしょうか。
できること、得意なことをアピールする
得意なことのほうが仕事をしていて楽しいですよね。
Sさんは、とてもうまく周りにアピールしていたと思います。
とくに最初は周りもSさんがどれほど仕事ができるのか、何が得意なのかわかりません。
そのときに過去にこういうことをしていたと伝えたりして、うまく浸透していったと思います。
自分のアピールポイントをもってから、転職したほうがよさそうですね。
朝早くに出勤する
Sさんは、朝の出勤時間を30分間早めていました。
保守運用業務は、9時から5時まで問い合わせの電話やメールがきます。
その都度手を止められたら、作業もなかなか進みません。
そこで、Sさんは、朝早くに出勤することにしました。
上司からも「いつも、はやくから頑張ってるね。」と声をかけられたりして、評判は良かったようです。
そして、就業時間後の夜は早めに帰宅していました。新婚夫婦ですからね。
仕事終わりに楽しむことも大切です。
その他、Sさんが転職して戸惑ったことは、こんなことだったようです。
開発と保守運用メンバーの入れ替えもある
Sさんが最も戸惑ったのは、開発と保守運用メンバーの入れ替えがあるということでした。
とくに、開発で大変な案件があると、若手を中心としたメンバーでサポートします。
前の会社では、きちんと開発と保守運用メンバーは分かれていたので、驚いたようです。
Sさんは、5年目と若手なので、いつ声をかけられるかわかりません。
その不安を感じながら、日々業務に臨んでいるようです。
奈々からの一言
育児休業制度など福利厚生に関してはとくに充実している会社なので、Sさんの転職は成功と言えます。
大企業のグループ会社なので福利厚生も大企業に揃えられているのです。
ただ、良くも悪くも男女平等な会社なので、日々のタスクはやさしくありません。
難しいタスクならば、女性など関係なく、残業を強いられます。
子どもがいる女性ということであれば、東京出張はなくなると思いますが、同じ女性として頑張ってほしいです。