エンジニアの転職では、資格を持っているに越したことはありません。 自分の能力をいくらアピールできても、自分の口で伝えられることには限界があります。 面接のときに資格を持っているだけで、「この人は、これぐらいの技術がある人なんだ」ということは、ある程度理解してもらえます。 さらに、資格を持っていることで単純に転職のチャンスは広がることになります。 その資格を有しているエンジニアだけが、面接を受けることができたり、次の資格を取得する時に一部、受ける科目が免除されたりというメリットもあります。 今回は、いろんなエンジニアのタイプに合わせて、面接で有利になる資格を紹介していきます。
エンジニアの入門書「基本情報技術者」
まず、どんな資格から手を付けていいのか分からない、若いエンジニアにオススメなのは、「基本情報技術者」です。
基本情報技術者という資格は、プログラマーやSEなどの仕事をする方、そしてこれからそのようなエンジニアとしての職に就きたい方には必須の国家資格です。
主にプログラムに関する知識が求められる資格で、エンジニア業界に入る際の「入門書」のような役割を担っています。
国家資格であり簡単ではない
「基本情報」という名前が付いているとはいえ、国家資格なので内容はやはり簡単なものではありません。
最低でも、受験前に何かしらのプログラム言語の基本を、しっかり身に付ける必要はあります。
毎年10万人以上が受験する人気の高い資格で、受験するための資格も必要ありません。
受験者の平均年齢も20代中盤と非常に若く、そして何より、短期間での合格も可能なところが魅力です。
しかしこの基本情報技術者は、あくまでエンジニアとしては最低限の資格で、転職を考えているようなエンジニアはすでに取得している方も多いです。
それでも、エンジニアとしての基本的な技術は備わっているということをアピールできますから、持っていて損はありません。
どんな資格から取得していいか分からない場合は、ぜひ基本情報取得者の取得をオススメします。
将来を見据えた高難易度資格「応用情報技術者」
もっとエンジニアとしてのアピールをしたい方は、「応用情報技術者」をオススメします。
こちらも、経済産業省に認定されている国家資格の1つで、エンジニアとしての基本的な知識を応用した、ワンランク上の技術を持つエンジニアというのを証明することができます。
転職を考えていて、この資格を持っていないエンジニアには、最も適した資格だと言えます。
受験者の平均年齢は30歳前後で、ある程度エンジニアとしての経験を積み、知識を蓄えた上で、この資格の取得に挑むというケースが非常に多いです。
エンジニアとしての知識を持っているだけでなく、システム開発や設計、さらには企業での課題を解決できるような情報戦略を実践できるという、かなり面接でアピールできる内容になっています。
技術が高いというだけでなく、エンジニアとして上層部の考えを理解し、グループや事業の中心として働けるというアピールにもなりますので、難易度はかなり高いです。
この資格の前身である「ソフトウェア開発技術者」は、名前の通りソフトウェア開発に重きを置いた内容の資格となっていましたが、応用情報技術者は内容が多様化されていて、マネジメントやストラテジーに関する知識や応用力も問われます。
自分がどんな事業をこれから希望するかというのは、各々違いがありますが、エンジニアとして企業の上に立つには、申し分ない資格ではないでしょうか。
フリーランスとして将来を考えているエンジニアであれば、エンジニアとして転職のチャンスが多い間に、取得を目指すべき資格の1つです。
時代にもっとも適応した需要の大きい「情報セキュリティスペシャリスト」
今の時代にフィットしていて、エンジニアが面接で有利になる資格と言えば、やはり「情報セキュリティスペシャリスト」です。
先ほど紹介した2つの資格よりも、より難易度が高い資格とされていて、面接で評価される資格としての力は、1番強いでしょう。
エンジニアというのは、企業のデータベースやシステムのセキュリティには、多大な力を注がなくてはいけません。
情報漏洩や、個人情報を悪用した犯罪などが問題視されている近年ではありますが、まだまだスペシャリストは少なく、情報セキュリティスペシャリスト取得者は、とても需要の高い人材です。
年々受験者は増加しており、1年間で約5万人が受験しています。
高難易度のIT系資格の中でも、珍しく年に2回受験するチャンスがあり、今後もその必要性は増えていくことが予想されています。
企業の情報システムを分析し、脆弱性を発見したり、ウイルスなどの被害を未然に防ぐための開発や運用ができる人材は、大きな企業からのオファーも十分考えられるため、資格をしているエンジニアは、転職のアピールに最大限使える資格の1つでしょう。