エンジニアは、現状の能力に満足しない向上心が、とても重要になる職業です。 キャリアアップとは、エンジニアのスキル・知識を向上させることだけではありません。 社会人としての成長、会社でのポジションの昇進など「キャリアアップ」という言葉の中にはさまざまな意味が含まれます。 自分が今在職している会社において、いろんな不安を感じることもあるでしょう。 「これ以上この会社にいても、自分のキャリアアップは望めない」と感じる時期は、かなりの確率で訪れます。 常にキャリアアップを目指す環境とは、どのような環境のことを言うのでしょうか? いろんな角度から考えてみます。
プラス思考の転職理由は、自分で自分を突き動かす
まず、転職でもキャリアアップは意識するに越したことはありません。
転職する理由として、「プラス思考の転職理由」というものを、用意しておくことが大切です。
例えば、直接エンジニアの仕事に関係しないことが、主な転職の理由の場合。
今の職場で、同僚と馴染めなかったり、給料面で納得いかないと感じる場合ももちろんあると思いますが、このようなマイナス思考な理由を、面接の場で口にしないということです。
例えそれを面接で口にしなかったとしても、面接官は、エンジニアが現状の職場環境に不満があるという理由も、転職の理由に含まれているということは分かっています。
極端な話、転職の理由が100%職場環境に関することだったとしても、そこはグッとこらえて、「エンジニアとして成長したい」というアピールができるような、志望動機を考えなくてはいけません。
面接の場でマイナス思考なことを口にすれば、当然「うちの会社でも、いずれ文句が出て辞めていく」と捉えられることは当然です。
そしてそういう「プラス思考の転職理由」を考えることによって、まずは気持ちから「キャリアアップしたい」と自分に言い聞かせることも大切です。
資格と職務経験が合わさったとき、大きな武器になる
自分がエンジニアとしていろんなことを学んできた、またはこれからもいろんなことを学んでいこうという姿勢を表すものとして、1番効果的なのはやはり「資格」です。
資格はエンジニアとしての技量をアピールできるだけでなく、エンジニアとして現状に満足せず、いろんな知識や経験を積もうという姿勢をアピールすることもできますので、転職のとき、入社してからでも常にキャリアアップには欠かせない要素です。
そして、もっと高レベルのキャリアアップを目指すのであれば、これまでの「職務経歴」を存分に生かすことも欠かせません。
資格を持っているというのはもちろん、大きな武器にはなりますが、年齢やエンジニア歴によってはアピールとして弱いものにもなりかねません。
20代の若いエンジニアであれば、資格を持っているということ自体が評価されやすく、経験が浅い場合でも、これから会社で育てていこうという考えに至りやすいです。
しかし30代を過ぎたエンジニアであれば、資格だけではアピールが難しく、資格を生かしたある程度の職務経験が必要になります。
自分の職務経歴を考えて、それがどのように転職に生かせるのか、または今の職場でどのように生かせるのか。
これを客観的に見て、しっかり言葉で説明できるぐらいまとめておくことも大事になってきます。
また、これからどのように職務経験を生かして、どんなタイプのエンジニアを目指していくのかを明確にイメージしておくことによって、今の自分が何をすべきなのかしっかり考える機会を作ることができます。
最終的には必ず試される「人としてのスキル」
ここまで、エンジニアとしての資質が問われるような項目が並んでいましたが、最終的に何が大きくキャリアアップに関わってくるのでしょうか?
答えは、「人としてのスキル」です。
自分が頑張って資格を取得して、それを生かした職務経験を積んできたとします。
しかしそこに、同じレベルのライバルが大勢いるとしたら、何で差をつければいいのかということになりますよね。
最後にアピールしたいのは、人間として評価されること、つまり「この人と一緒に仕事がしたい」とどれだけ思わせるかということです。
エンジニアの仕事の根本には、「人の力が不足しても対応できる」といシステム作りや、コンテンツ作りという考え方があります。
しかし実際にシステムを構築し、動かしていくのは人間なわけですから、エンジニアで1番重要な要素はやはり「人間性」であると言えます。
上級のエンジニアになるほど、顧客との関係性であったり、社内の人間を統率する能力が問われます。
協調性、マネジメント能力などのスキルが備わっていれば、経験や資格の面で劣っている場合でも、キャリアアップの可能性は無限大に広がると言えます。
逆に言えば、自分が経歴の面で一流と言える立場のエンジニアだったとしても、驕る気持ちを持っては、それ以上のキャリアアップは望めないということです。