エンジニアの履歴書には、その人の社会人・エンジニアとしての常識だけではなく、時には人となりまで反映してしまうものです。 面接官は、どんなところに着目して、そしてどんなところを採用・不採用の材料にしているのでしょうか? 今回は、履歴書におけるダメな例をいくつか紹介した上で、面接官の注目しているポイント、そしてどのように改善すれば採用に近づくのかなど、あなたの履歴書づくりに役立てることができるような情報を、紹介していこうと思います。
履歴書に書いてあること以上のことを、言葉に出来るのは当然の準備
エンジニアの履歴書において、面接官が注目している点。
実は、持っている資格・エンジニアとしての実績などは、「二の次」と思ってもらった方がいいかもしれません。
確かに、経験が少ないエンジニアよりも、多いエンジニアの方が転職に有利なのは間違いありません。
しかし、エンジニアの転職は、常に競争が激しく、同等の知識や経験を持ったエンジニアが面接に来た場合、「社会人としての常識」という部分で勝敗が決まるのです。
ということは、面接官が注目しているポイントは、そういったところで、「このエンジニアは他と差をつけようとしている」という努力の部分なのです。
経験が少ないエンジニアは、特にこういうところを、履歴書でアピールしていくしかありません。
その中でも、やはり「志望動機」は、面接官の注目点のうち、かなりのウエイトを占めています。
志望動機の具体的な例
具体的な例を紹介しましょう。
志望動機の書き方で、「志望動機が抽象的」というダメなケースがあります。
これは、履歴書の志望動機においてもっとも多いケースとも言われていて、ここをおろそかにしてしまうと、「差をつけようとしている」という印象は、与えられなくなります。
「入社したい」という熱意を伝えるだけで入社できるほど、エンジニアの転職は甘くありません。
さらに面接でそのことに関して突っ込まれたとしても、具体的な理由がなければ、少なくともそれ以上良い印象を与えることは不可能です。
志望動機について、面接で聞かれたときは、「面接に臨む準備がしっかりできている」とアピールできる理由を、しっかり述べるようにしましょう。
「勉強したい」は、面接官に「前向き」とは判断されない
志望動機で、「前向きなエンジニア」というアピールの仕方を、少し勘違いしているというパターンもあります。
これは経験の少ないエンジニアにありがちなのですが、「自分は勉強熱心だ」というアピールが過剰すぎるというケースです。
例えば、「自分はエンジニアとしてのスキルがないので、御社で学ばせて頂きたく、志望させて頂きました」と言ったアピールの仕方。
確かにエンジニアにとって、知識を吸収しよう、もっと勉強しようという気持ちは大事ですが、会社は「勉強をするところ」ではありません。
このような書き方だと、「最初から会社で教わる気満々で、自分で向上しようという気持ちが薄い」と解釈される可能性もあります。
履歴書には、どちらかと言うと「勉強したい」というアピールより、「会社でこのように貢献したい」というアピールが大事になってきます。
ですので、自分がスキルの少ないエンジニアの場合でも、貢献したいことをアピールした上で、「自分でいろんなものを吸収していきたい」と言ったニュアンスを、面接官は望んでいます。
即戦力として入社する場合、企業に「戦力になる気が薄い、受け身の人」というイメージを与えることは、大きなマイナスポイントになってしまいます。
自分は会社で戦力になるということを強く意識しながら、アピールの仕方を間違えないように注意しましょう。
事実は強気に、気持ちは謙虚にアピールしよう
次は先ほどの逆で、経験豊富なエンジニアにありがちなケースです。
履歴書で、「自分が即戦力で働ける」というアピールができるのは大事ですが、決して 「上から目線」になってはいけません。
あくまで、「入社させて頂いたら、これぐらい貢献することができます」という謙虚なスタイルながらも、強く自分をアピールしなくてはいけません。
あからさまに上から目線という方は少ないかと思いますが、面接官には「上から目線だな」という印象を与える可能性がある表現も、実はあります。
例えば、「この会社に入社すれば、自分も会社も成長できると思います」といった表現。
一見自分が即戦力として活躍できるという、良いアピールのようにも聞こえますが、少し自分の能力に自惚れているという風にも聞こえます。
この場合は、「自分の成長に繋がる」という記述だけにしておきましょう。
会社が成長するかどうかは、あなたではなくて、面接官が感じることです。
面接官は、「いかに他のエンジニアと差をつけようとしているか」。
このポイントに1番注目していることは間違いありません。
これを徹底することによって、経験の少ないエンジニアも、採用される確率は必ず高くなると断言できます。