どれだけ効率よく仕事を消化していくか。 そして、どのように仕事に優先順位を付けていくかというのは、エンジニアは常に考えておかなくてはいけません。 会社員のエンジニアの場合、上手くワークスケジュールが管理できないと、残業が増えたり、社内での評価が落ち込んだりしてしまいます。 フリーランスの場合は、ワークスケジュールが自由というイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか? 2つのエンジニアのパターンを考えてみましょう。
指示を与えないエンジニアにも、もらわないエンジニアにも問題がある
会社員のエンジニアのワークスケジュール管理は、自分1人で解決することは難しいです。
まず、仕事をしっかりこなしても残業をしなくてはいけないという現状の場合、原因を考えてみましょう。
「仕事が終わらない」という原因には、「明確なゴールがない」というパターンが考えられます。
大きなプロジェクトに参加しているエンジニアであればあるほど、明確に「いつまでにこれを終わらせる」という目標を設定して、タスクをこなしていかなくてはいけません。
しかしこれは、もしプロジェクトの責任者に明確な指示をもらっていない場合も、起こり得ることです。
「いつまでにこの業務を終わらせればいいか」という質問に対して、「出来るだけ早く」や、「それを終わらせたら次の業務がある」などと曖昧に伝えられると、指示される側はやりづらく、そのような指示を出していては責任者失格です。
スケジューリング能力は、何も責任者にだけ必要な要素ではありませんが、自分のワークスケジュールだけではなく、部下のスケジュール進捗も管理することが、責任のあるエンジニアの役割です。
もし自分がプロジェクトの責任者でない場合は、許される範囲の期限を責任者に仰いでもらい、その中で余裕を持って完遂できるように心がけましょう。
責任者のエンジニアの場合は、自分でワークスケジュールの管理ができない部下に対して、明確に期限を決めて指示するようにすれば、今後の計算も立ちます。
フリーランスのメリットとデメリットは表裏一体
フリーランスのエンジニアの場合も考えてみます。
結果から言うと、フリーランスは会社員のエンジニア以上に、ワークスケジュールの管理が難しいと言えます。
常駐型のフリーランスエンジニアであれば、ある程度指定された仕事時間、仕事現場がありますので、会社員とフリーランスの間のようなイメージになります。
しかし完全在宅ワークのフリーランスは、いつ起きようが、いつご飯を食べようが、いつ寝ようが自由です。
例えば、会社員はある程度ラインや枠が書かれたノートに、自分がこなしていくタスクを書き込んでいくというイメージです。
それに対してフリーランスのエンジニアは、何も書かれていない真っ白なノートに、すべて自分で枠組みも考えて、記入しなくてはいけないようなものです。
まずは、1日のうちの「仕事をする時間」、「休む時間」を明確に決めてしまいましょう。
先ほどの「ゴールを設定する」という考えと少し似ています。
なんとなく仕事を初めて、集中できないままダラダラと時間を過ごしてしまうより、数時間しっかり働いて、数時間しっかり休むと決めた方が、長い目で見ても進捗具合を計算できます。
フリーランスの難しさは、すべてが「自分が決めたルール」だということです。
自分で決めたルールを自分で破っても、怒る人は誰もいません。
その代わり、自分が困ったときに助けてくれる人もいませんので、すべては自分の「自己管理能力」に委ねられます。
集中できない状況では絶対仕事がはかどらない
どちらのパターンにも言えることは、「集中して仕事ができる状況を作る」ということが重要でしょう。
会社員のエンジニアの場合、ゴールを設定せずに作業をしていても、その日にどれくらい仕事をこなせば分からないため、進捗具合が日によって違うというのも問題の1つです。
ゴールが決まっていれば、その日までのワークスケジュールを逆算して、「1日のノルマ」というものが計算できます。
フリーランスは、「集中して仕事をすれば、あとはどのように時間を使っても自由」というのが、最大の魅力です。
そのようなワークスタイルに憧れて、フリーランスに転身するエンジニアも少なくないでしょう。
それにも関わらず、フリーランスで毎日仕事に追われ、さらにはアドバイスも手助けも受けることができないと、必ず「会社員の方が良かった」と思ってしまうでしょう。
フリーランスの場合、自宅が職場と兼用になってしまいますが、本来自宅は「身体を休める場所」だということを忘れないようにしましょう。
集中して仕事を終わらせてからゆっくりするのも、追い込まれてから仕事を始めるのも、正直フリーランスのエンジニアは自由ですが、長続きしそうなスタイルは、経験していなくても何となく分かりますよね。