家族がいるエンジニアにとって、在宅勤務をするということは、自分1人の問題ではなくなってきます。 常に自宅で仕事をしていくにあたって、家族の理解を得ることからまず始めましょう。 どういうところをアピールしたり、気を付けたりすれば、家族の理解を得ることができるか考えてみます。 意外なところに、気をつけないといけないポイントは潜んでいるものですよ。
在宅でどんな作業をしているのか、大まかに分かってもらう
在宅勤務をすることで、家族はどんなところを不安に思うでしょうか?
簡単なところで言えば、まず「仕事内容」についてでしょう。
あなたが在宅勤務で、奥さんが専業主婦という場合を想像してください。
2人とも基本的には家にいる状態になりますよね。
あなたが在宅でどんな仕事をしているのか、説明がなければ、奥さんの意見からすれば「ずっとパソコンの前に座って、一体どんなことをしてるんだろう?」ということが不安になるでしょう。
エンジニアの仕事内容を、しっかり理解してもらえるように説明するのは簡単なことではありませんが、少しでもイメージを伝えておいた方がいいでしょう。
説明することによって、大体の人は、「こんなに難しい仕事を在宅でしているんだ」という考えになってくれるもので、在宅勤務でも仕事のレベルが高いと、自然と安心感が湧いてくるでしょう。
エンジニアの仕事をよく知らない方は、どうしても「在宅勤務=楽」というイメージが付きがちだと思います。
決して楽ではないという仕事内容を理解してもらえれば、その考えも少しずつなくなっていくことでしょう。
フリーランスを目指しているエンジニア本人ですら、「在宅勤務=楽」というイメージがあるのですから、エンジニアを知らない方が見れば、そう思ってしまうのは仕方がないことですよね。
自宅を「自分1人の空間」だと思わないこと
そして、「働いている姿」と「休んでいる姿」をしっかり見せることも大事でしょう。
つまり、しっかりメリハリをつけて作業をするということですね。
自分1人で、部屋に閉じこもらないと、仕事に集中できないという方ももちろんいるでしょう。
それでも、働いている姿を見ていない家族にとって、その時間が本当に仕事をしている時間だったのかは、分からないことです。
働いている姿を見せるのがどうしても難しい方は、「今から仕事をする」、「今から休憩する」とハッキリ伝えて、メリハリのある仕事を行っていることを伝えるべきだと思います。
先ほどの、「作業内容を伝える」という行動と、「メリハリをつける」という行動を合わせることで、家族に対してより大きな安心感をもたらすことができます。
休憩している時間が長すぎると、当然家族は「本当に働いているの?」と不安になります。
しかし、1日中ずっと働き続けても、心配になりますし、家族とのコミュニケーションも取れなくなってしまいます。
家族がいるエンジニアにとっての在宅勤務には、「家族との時間を大切にできる」というメリットもありますので、結局会社に行っているエンジニアと同じように、朝から晩まで顔を合わさないというのは、避けた方がいいかと思います。
始めは自分のフリーランスとしての仕事をこなすのに、精一杯になるかとは思いますが、自宅を職場にするということは、それだけ同じ空間にいる家族のことも考えないと成り立たないものなのです。
仕事だけを全力ですれば理解が得られるわけではない
もちろん、奥さんが働いているという環境の方もいるでしょう。
むしろ、共働きの夫婦の方が多いかもしれません。
自分は在宅勤務で、奥さんは職場に朝から出かけていく。
このようなケースでは、仕事をしているところを見せることができませんね。
なので言ってしまえば、働こうが休憩しようが自由な状態というわけです。
しかし、考えてみてください。
自分が会社員で、仕事から帰ってきたとき、家事などの作業が何もされていないと、少し不満な気持ちになりませんか?
「会社で一生懸命働いてきたのに・・・」という気持ちにならないでしょうか?
もちろん、主婦にもやることは多く、ましてや共働きの場合なんかでは、家事に割く時間がなかったという場合も考えられます。
しかし、「外に出て働いている」ということによって、「家事は家にいる時間が長い方がするべき」とどこかで思ってしまっているのです。
これを、在宅勤務のエンジニアと、外に出て働いている奥さんで考えてみると、どうなるでしょうか?
外に出ているのは奥さんで、家にいるのは在宅勤務のエンジニアです。
奥さんが仕事から帰ってきて、何も家のことがされていないと、奥さんはすこし不満に思うことになるでしょう。
もちろん、あなたが在宅で仕事をしていることは分かっています。
それは、あなたが会社員として働いているときの、「奥さんを思う気持ち」と同じです。
それでも、あなたの方が家にいる時間が長いのは事実です。
しっかり仕事もしているのに、家事をやる時間があるという姿を見せることができれば、在宅勤務に対しての家族の理解は、かなり大きいものになるでしょう。