エンジニアという業界は、コミュニケーションを非常に大事にしています。 いろんな担当者が一体となって、1つのプロジェクトは初めて成功への道筋を辿っていきます。 逆に言えば人間関係に苦労していると、支障が出てくる場面も多くなると言えるでしょう。 そして今、もし職場の人間関係に悩んでいるエンジニアがいる場合、すぐに転職という選択をしないでください。 まずは、今の職場の人間関係を改善し、スキルアップに繋げることを考えましょう。 「人間関係に悩む=転職」という考え方は、今後自分が壁にぶち当たったとき、「逃げる」というスタンスをとってしまいがちになります。
「仕事仲間」に求めるものを考え直してみよう
まず、人間関係で仕事が上手くいかないというケースを考えましょう。
人間関係の悩みとは、「性格が合わない」ということが大きな悩みの1つではありますが、「仕事がしにくい」と職場の同僚に対して、思うこともあるでしょう。
この場合は、その同僚の性格などは関係なく、「同じ職場のパートナーとして合わない」というイメージです。
仕事が上手くいかないというエンジニアは、自分1人の問題だけではなく、「周りの人間も仕事が上手くいかない価値観を持っている」という可能性があります。
同じ価値観の人同士が集まるわけなので、打開策も見いだせない、スキルアップも望めないという状況になってしまうのです。
「性格が合う」という人は、一見仕事がしやすそうに思えますが、仕事に関しての価値観が少しは違う方が、自分にはない角度の考え方を見つけられたり、スキルアップには繋がりやすいと考えられます。
会社は学校ではありませんので、気が合うもの同士が集まるというのが、決していいことばかりではありません。
「人間としては好きだけど、エンジニアとしては仕事がしにくい」という人物が職場にいれば、それはあまり良くない傾向**です。
なるべく多くのエンジニアと関わりを持ち、価値観のズレが少しあるぐらいの方が、仕事仲間としては優秀ではないでしょうか。
努力して結果を残せば、「良い人間関係」は作れる
それでも、特に若いエンジニアは、「自分と気が合うエンジニアと仕事がしたい」と思うでしょう。
それはもちろん分かるのですが、「エンジニアとしての良い人間関係」は、それだけ意識していても構築されません。
また、エンジニアとしてスキルアップして、大きなプロジェクトを成功させたとき。
今まで自分になかった経験をした場合、大体のエンジニアは、「気が合う」と感じる人に変化が出てきます。
今まで話でしか聞いていなかったことを、自分が経験することによって、「あの人は、こういうことを言っていたんだ」という風に、共感できる部分も増えていきます。
こうして、どんどんいろんなエンジニアと話して行けば、自然と「気の合うエンジニア」が周りに集まることになるのです。
これは、ただ単に仲が良いという関係だけではなく、「エンジニアとしてのマッチング」も期待できる、とても良い傾向だと言えます。
そういう意味でも、自分はとにかく「努力して、成功すること」を目的としたエンジニアを、貫いていくべきです。
こう言った専門職の現場においては、流動的な人間関係を心がけるというのも、悪い考え方ではありません。
プライベートでどのように、他のエンジニアと接しようと自由ですが、仕事仲間としてやっていくからには、いつまでも仲良しというわけにもいきません。
「仲が良い=良い人間関係」という考えを改善する
先ほど、「会社は学校じゃない」ということを少し話しましたが、子供のころは、「仲良くすること=良いこと」という風に、皆さん教えられたと思います。
しかし、「人と仲良くすること」に対しての悪い面というのは、意外と語られていないものです。
ですから、職場でもエンジニア同士、仲良くできる職場が「良い職場」だという思考になってしまのです。
仲の良い同僚が、仕事に対してまったく向上心のないエンジニアだった場合、自分もそれを見ることによって、影響を受けてしまう可能性があります。
これがいわゆる、「仲良くすることの悪い面」です。
どうしても、「関係を崩して、面倒くさくなるのが嫌だ」という気持ちが勝ってしまい、楽な方に流れて行っても、エンジニアとしての価値は何も残りません。
人間関係に悩んでいるエンジニアは、まず「みんなと仲良くしたい」ということばかり考えているため、無意味な人間関係が増えて、ストレスになりがちです。
スキルアップを目指しながら、良い人間関係を作るには、「相手の良いところ」、「相手の悪いところ」をハッキリ認識した上で、付き合っていくのが1番です。
こうすることで、必要以上に仲良くすることもなく、かといっていがみ合うわけでもないので、バランスの取れた理想的な人間関係に改善していけるのではないでしょうか。